子どもの栄養を考える第三話

― 質的栄養 実践法 ―

アルギニンは子どもにとって「条件付き必須アミノ酸」

― 成長を支えるアミノ酸 ―

これまで、
第一話は「基本4つの土台」※三大栄養素ではありません。
第二話は「摂取を避けたいもの」
をお伝えしました。

第三話のテーマは アルギニン です。


◆ アルギニンとは何か?

アルギニンは、アミノ酸の一種です。
その栄養素のもとはタンパク質です。
つまり、アルギニンも「体をつくる材料」のひとつです。

一般的に
「非必須アミノ酸」と分類されます。
体内で造れないからとる「必須アミノ酸」
体内で造ることができる「非必須アミノ酸」
しかしここが重要です。

子どもにとっては条件付き必須アミノ酸と認識してください♪


◆ 条件付きの必須とはどういう意味か?

大人は、体内である程度アルギニンを合成できます。
しかし子どもは、

  • 成長が速い
  • 成長ホルモンが常に成長を助けている
  • 合成能力が未成熟
  • 消耗が多い

このため、体内での生成が追いつかない場合があるのです。

だからこそ
「条件付き必須」と呼ばれることが多いのです。

不足しやすい状況では、外から補う必要がある、という意味です。


◆ アルギニンの主な働き

アルギニンは、栄養学をやっている方、トレーニングをしている方からしたら重要ですが
一般的には目立たない存在です。
簡単に言うと成長に深く関わる栄養素です。

① 成長ホルモンの分泌を助ける

アルギニンは、成長ホルモン分泌に関与します。
成長ホルモンは
身長だけでなく、

  • 骨の発達
  • 筋肉の形成
  • 筋肉細胞の修復
  • 免疫機能の手助け

に影響します。

これだけ見ても成長期の子どもにとって、
重要な栄養素ということがわかります。
また、筋肉の形成や修復の観点からトレーニング愛好者が摂取しています。


② 血流を整える

アルギニンは体内で一酸化窒素(NO)の材料になります。
一酸化窒素は、

  • 血管を広げる(血管拡張作用)
  • 血流を良くする(広がるため血液が流れやすくなります)
  • 栄養を届けやすくする(血液と酸素に乗って栄養が細胞に運ばれます)

このような役割を持ちます。
つまり、
体内に取り込みたい栄養を全身に運ぶ力に関わっているのです。
また血流が良くなることはトレーニングする方だけでなく、一般の女性にも良い事いっぱいです。


③ 免疫と回復

アルギニンは、

  • 傷の回復
  • 免疫細胞の働き

にも関与します。
運動量の多い子どもや、疲れが抜けにくい子どもにとって、
見えない部分で支えている存在です。


◆ 「大量に摂れば良い」わけではない

ここ大切です。
アルギニンは重要ですが、

  • 基本は食事から
  • 高用量サプリを安易に使わない
  • 全体の栄養バランスが前提

です。

アルギニンだけを足しても、

  • タンパク質不足(その他の)
  • ビタミンB群不足
  • 睡眠不足

があれば、意味は薄れます。
これは第1話の「4つの土台」に戻ります。


◆ アルギニンを含む主な食品

・肉類
・魚類
・大豆製品
・ナッツ類

つまり、
高タンパク質の食事が自然と土台になるということです。

特別なものを足す前に、
まず食卓を整える。
これが質的栄養実践法です。


◆ まとめ

第三話の結論。

子どもは「成長する身体」。
そのため、アルギニンは不足しやすい。

しかし、
特効薬はありません。
近道もありません。

  • しっかり食べる
  • しっかり動く
  • しっかり眠る

その積み重ねが、
アルギニンを活かす身体をつくります。