節句のはじまり

五節句はすべて奇数です。

  • 1月7日
  • 3月3日
  • 5月5日
  • 7月7日
  • 9月9日

これは偶然ではありません。

古代中国の陰陽思想では、
奇数は「陽」=生命力・前進のエネルギー
と考えられていました。

特に「奇数が重なる日」は
陽の力が強まる特別な日。

だから 3・5・7・9 の重なる日は
気が高まる日 とされ、
祓いと祝いを同時に行ったのです。

1月7日だけ少し違うのは、
元日からの流れの中で
人の無病息災を願う意味合いが強かったためです。


では11月11日は?

理屈で言えば、11も奇数です。実際、中国では
11月11日は「独身の日」として発展。
日本では、古来の暦の区切りが
9月9日までで完結していました。

■ 1月7日 人日(じんじつ)の節句

一年最初の節句です。有名ですね。

お正月のごちそうで疲れた体を、七草粥で整える日。

春の七草には、
「芽吹きの力をいただく」という意味があります。

年の始まりに、
無病息災を願い、生活を通常のリズムへ戻す。
まさに整える節目です。

お祝いの仕方
朝に七草粥をいただき、「今年も元気で」と声に出すだけで十分です。

食べるもの
・七草粥
(せり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ・すずな・すずしろ)


■ 3月3日 上巳(じょうし)の節句

桃の節句として親しまれる日。

もとは水辺で身を清める厄祓いの行事でした。
紙の人形に穢れを移し、川に流す「流し雛」が原型です。

春のはじまりに、
心身を清め、成長を願う。

日本では次第に、
子どもの健やかな未来を祝う行事へと変化しました。

お祝いの仕方
ひな人形を飾り、「大きくなったね」と成長を言葉にして伝えます。

食べるもの
・ちらし寿司(彩り=健やかさ)
・はまぐりのお吸い物(良縁の象徴)
・ひなあられ、白酒


■ 5月5日 端午(たんご)の節句

菖蒲(しょうぶ)は「尚武」に通じ、
強さや勇気を象徴します。

武家社会の広がりとともに、
男の子の健やかな成長を願う日となりました。

季節は初夏。
力強い生命エネルギーが満ちる頃です。

お祝いの仕方
こいのぼりを揚げ、五月人形を飾り、
菖蒲湯に入り、心身を清めます。

食べるもの
・柏餅(家系が続く象徴)
・ちまき(厄除け)


■ 7月7日 七夕(しちせき)の節句

織姫と彦星の物語で知られる七夕。

もとは裁縫や芸事の上達を願う日でした。
技を磨き、願いを天に届ける。

夏の夜空を見上げながら、
未来を思い描く節目です。

お祝いの仕方
短冊に願いを書き、笹に飾ります。

食べるもの
そうめん(天の川に見立てて)


■ 9月9日 重陽(ちょうよう)の節句

奇数は「陽」の数とされ、
その最大である9が重なる日。

菊の花で邪気を祓い、
長寿を願います。

秋の深まりとともに、
一年を振り返り、成熟を味わう節目でもあります。

お祝いの仕方
菊を飾り、静かに一年を振り返る時間を持つ。

食べるもの
・菊酒
・栗ごはん


節句は、難しく考えなくて大丈夫です。

少し飾る。
少し食べる。
少し言葉にする。

それだけで、
節が生まれます。

暮らしに節目を。