糖質とビタミンB1 

〜エネルギーを燃やす火種の栄養〜

糖質は、身体を動かす大切なエネルギー源です。ですが実は、糖質だけではエネルギーになれません。そこに必要なのがビタミンB1 です。
ビタミンB1は、糖質をエネルギーに変えるための補酵素として働きます。
例えるなら、 糖質=薪  ビタミンB1=火をつける人 のような存在です。
薪だけ山ほどあっても、火がつかなければ燃えません。
糖質をたくさん摂っても、ビタミンB1が不足すると、身体はうまくエネルギーを作れないとなります。

昔の日本で起きたビタミンB1不足

昔の日本でも、この問題は大きく有名なのが「江戸わずらい(脚気)」です。
江戸時代、白米文化が広がりました。本来、お米にはぬか部分にビタミンB1が含まれています。
しかし精米によって、それが削られてしまいました。
すると、
・疲れやすい
・足がしびれる
・動悸
・むくみ
などの症状が増え、脚気として広がったのです。
江戸へ行くと脚気になるため、「江戸わずらい」とも呼ばれました。

さらに日露戦争でも、多くの兵士が脚気に苦しみました。戦死より脚気の被害が深刻だったとも言われています。
その後、海軍の高木兼寛(たかきかねひろ)軍医が、
「白米中心 ・パン・麦・肉・野菜を含む食事」
を比較した結果、食事改善で脚気が大幅に減少しました。これは、日本の栄養学の大きな転換点とも言われています。
現代では脚気そのものは減りましたが、実は隠れB1不足は増えているとも言われています。

現代人がビタミンB1を必要とする理由

理由はシンプルです。
現代人は、
・甘いもの
・ジュース
・菓子パン
・麺類
・白米中心
・アルコール
・ストレス過多
など、糖質を多く使う生活だからです。
つまり、糖質を使えば使うほど、ビタミンB1も必要になる

ビタミンB1を意識したい人

こんな方は特に意識したいです。
・疲れやすい
・朝起きづらい
・甘いものがやめられない
・集中力が続かない
・イライラしやすい
・運動している
・成長期のお子さま
・お酒をよく飲む方
水泳選手や運動する子どもたちは、エネルギー消費が大きいため特に重要です。

ビタミンB1を多く含む食材

ビタミンB1を多く含む代表食材は、
・豚肉
・玄米
・胚芽米
・大豆
・納豆
・ぬか
・ごま
・うなぎ
などです。
特におすすめなのは、「白」より茶色を少し意識することです。精製よりも自然な方です。
完全に変えなくても、「白米に雑穀を混ぜる 」「パンを全粒粉にする」「味噌汁や納豆を加える」だけでも変わってきます。

糖質を減らすだけではなく、燃やせる身体へ

現代は「糖質を減らす」ことばかりが注目されます。ですが本当に大切なのは、
糖質をちゃんと燃やせる身体なのかもしれません。
ビタミンB1は、目立たないけれど、身体の火種を守る栄養です。
元気、集中力、回復力。
その土台を支えてくれている存在なのです。